2010年09月13日

R.シュトラウス 交響詩「ドン・キホーテ」(ドイツ式バリトンで演奏した例)

 リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」(1897年)には、「Tenortuba」のパートがあります。詳しくはこちら

 B♭調のヘ音記号といふ、金管低音楽器としては極めて稀な記譜をしてゐることから、R.シュトラウスは、当初ホルン奏者の演奏するテノールヴァークナーテューバを想定してゐたか、當然それが使はれるものと想定してゐたものと思はれます。しかしヴァークナーテューバでは満足な演奏が困難だった爲に、後に、むしろドイツ式バリトンで演奏された方が相應しいといふ意味のことを記してゐます(H.ベルリオーズ/R.シュトラウス校訂「管弦樂法」に記載)。

 ドイツ式バリトンで演奏される例は、ドイツやオーストリア、東欧諸國のオーケストラが多いです。その地では、吹奏樂で普通に使はれる樂器ですが、日本ではユーフォニアムが普及してゐる為に、その形状からテューバを連想し、「あの樂器がテナーチューバなのだ」といふ風に勘違ひするやうになってしまひました。

 H.フォン・カラヤン指揮 ベルリンフィルハーモニー
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 映像:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
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 上記の樂器は、テューバのやうなストレートベルですが、しばしば卵形のものが使はれます。

 H.フォン・カラヤン指揮 ベルリンフィルハーモニー
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 映像:ユニバーサル ミュージック クラシック
 使用樂器:Weltklang の Bariton
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