2010年08月25日

G.マーラー「交響曲第7番 夜の歌」(ドイツ式バリトンで演奏した例)

 マーラーの交響曲第7番「夜の歌」(1905年)にはテノールホルン(Tenorhorn)が指定されてゐて、冒頭から吼えるやうなソロを演奏します。このテノールホルンといふパートは、そのものズバリ、ドイツや東欧諸國の吹奏樂團で使はれてゐるB♭調のテノールホルン(Tenorhorn)を指すといふことを他の記事に書きました(マーラー「交響曲第7番 夜の歌」のテノールホルンとは?)。

 ドイツやオーストリアのオーケストラでは、ドイツ式バリトンで演奏されることも多いです。ドイツ式バリトンは、テノールホルンよりもやや管が太いため、音も太く、安定した感じです。オーケストラの金管樂器全體が、マーラーの時代よりも管の太い樂器が多く使はれるやうになってきた爲、バランスがよいのでせうか。

 ドイツ式バリトンで演奏した例
 
 C.アバド指揮/ルツェルン祝祭管弦楽団
 bs_bariton.jpg
 映像:ジェネオン エンタテインメント
 使用樂器:Weltklang の Bariton
 このDVDはこちらで購入できます:マーラー:交響曲第7番ホ短調《夜の歌》 [DVD]

 ハイティンク/ベルリンフィルハーモニー
 bs_bariton02.jpg
 映像:ユニバーサル ミュージック クラシック
 使用樂器:Weltklang の Bariton
 このDVDはこちらで購入できます:マーラー:交響曲第4番、第7番 [DVD]

 ドイツ式バリトンは、テノールホルンと一緒に吹奏樂團で使用される樂器です。音域はテノールホルンと一緒で、B♭調です。單にバリトン(Bariton)と稱されますが、バリトンといふ樂器もまた世界中に樣々なタイプがあるため、「ドイツ式バリトン」と呼んで區別すると理解しやすいです。

 左からドイツ式バリトン(Bariton)とテノールホルン。いずれもB♭調。ドイツのアレキサンダー社製
 tenor_bari.jpg

 ドイツ式バリトンとテノールホルンは、それぞれ獨立したパートを演奏します。

 ウィーン宮廷音樂隊のドイツ式バリトン(左)とテノールホルン(右)
 wien_tenor_bari.jpg
 
 マーラーの指定通りテノールホルンで演奏した例はこちら
 
【ドイツ式バリトンを使用した例の最新記事】
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